イヤタカグループ創立40周年記念特別プロデュース。40年目の結婚式

イヤタカグループ

佐藤正録さん美佐子さん

【挙式会場】聖セシリア教会 【挙式日】平成25年9月28日

 66歳になる今も、タクシー運転手と農業の二足のわらじで働く実直な正録さんと、それを優しく支える美佐子さん。ふたりの出会いは正録さん26歳、美佐子さん20歳のとき。同じ病院に入院する美佐子さんに正録さんが一目惚れし、積極的にアプローチ。退院後も美佐子さんの実家に何度も通い、気付けば話はとんとん拍子に進み、あれよという間に結婚にまで至ったと言う。
 しかし当時はお金がなく、結婚式を挙げることもできずに記念写真を残すのみだった。結婚後は子育てに奮闘しながら日々の暮らしに精一杯で、互いが結婚式への思いを抱きつつも、何もできないまま長い年月が経ってしまった。

 40年目にやっと迎えた結婚式は、長女・容子さんから感謝の気持ちを込めたプレゼント。家族の愛と笑顔に満ちあふれた、涙と感動の素晴らしい記念日となった。

WEDDING  挙式

「40年目の結婚式」に託す
叶えてあげられなかった夢

 応募者は、今は家庭を持ち別に暮らす長女の星容子さん。「両親は苦労が絶えない人生だったけれど、どんな時でも私たち兄妹のことを一番に考えてくれた。昼夜問わず働き続けた父と、それを支えて共に頑張った母には、感謝の気持ちでいっぱい」と語る。そんな容子さんには心残りなことがあった。兄妹の結婚式をずっと願っていた両親だったが、それぞれに事情があり、願いを叶えてあげられなかったことだ。
 ある日イヤタカの「40年目の結婚式」を知り、両親には内緒で応募した。結婚40年目の記念と、美佐子さんの還暦祝いを兼ねた、大きな大きな贈り物になるように…。

待ちに待った晴れの姿
親と子、それぞれの思い

 いよいよ本番。白い衣裳に身を包んだ正録さん、美佐子さんを教会で迎えたのは、親戚と友人総勢14人。とくに長男の佳正さんと長女の容子さんにとって、両親の晴れの姿は感無量だったようだ。冒頭、バージンロードを歩く場面からもう涙が溢れていた。そのときの心境を佳正さんはこう語る。「ふたりがいたから自分たち兄妹がいる。改めて命のつながりを感じ、今まで本当にありがとうという気持ちで胸がいっぱいになった」。
 一方、主役のふたりからはこんな言葉が。「自分の結婚式よりも、まず親に…という娘の思いが、涙がこぼれるほど嬉しかった」。

やっとつけられた"けじめ"
40年越しのウエディング

 40年前の結婚当時、美佐子さんの両親もまた、ふたりの結婚式を切望していたと言う。正録さん自身も「やらなければ」と思っていたものの、金銭的な事情でどうしても両家が噛み合わず、結局流れてしまったのだそうだ。若い頃、友人の結婚式に出席するたびに美佐子さんに沸き上がっていた憧れの念。そんな美佐子さんに対し、「妻に結婚式をさせてあげられなかったことが、ずっと情けなく、申し訳なかった」と語った正録さん。この晴れの日は、長年感じた心の引っかかりを消し去り、ふたりの人生でまたひとつ、大きな節目になったことだろう。

INTERVIEW インタビュー

娘さんから結婚式を贈られた時のお気持ちは

ドレスとタキシードに胸躍り
若い頃に戻れたひととき

最初は何よりも恥ずかしさが先に立ち、正直乗り気ではなかった。でも喜ぶ主人を見ながら、せっかくの機会だと思い直し、お願いすることを決意。やがてプランナーの方と打ち合わせをしたり、衣裳合わせでドレスを着たりするうちに、だんだんと若い頃の気持ちがよみがえって心が弾み、楽しみになっていった。(美佐子さん)

この企画に応募してくれた娘には、本当に良いチャンスをもらったと思う。気になってはいても、今さら自分たちだけでは「結婚式を挙げよう」ということにはならなかっただろうし、ポンと背中を押してもらった感じ。結婚式の準備は楽しく、この歳で再び人生に花が咲いたようで、ありがたい気持ちでいっぱいだった。(正録さん)

結婚式を挙げてみていかがですか

みなさんの祝福に感謝!
新たに身の引き締まる思い

ウエディングドレス姿を見たみんなに、「若くなったね!」と声をかけられて恥ずかしかったけれど、いくつになっても人に祝ってもらえるのは本当に嬉しい。緊張してうまくできなかったところも多々あったが、祭壇で結婚誓約書に署名したときは感慨深く、また新たにふたりで歩んでいこうという気持ちになった。(美佐子さん)

まさかこんな夢のような経験ができるとは思っていなかった。自分たちのためにわざわざ参列してくれた人たちと、このたびの機会を与えてくれた方々には、心からの感謝を述べたい。今日みなさんからいただいた祝福への恩返しのためにも、これからは人のためにもっとたくさん良いことをして、長生きしたいと思う。(正録さん)

お子さんへ質問。ご両親の結婚式はいかがでしたか

両親の晴れの姿に溢れる涙
想像以上の結婚式に感無量

みなさんのおかげで、両親にものすごく素敵なプレゼントを贈ることができ、本当に嬉しい。ビシッと正装した父は格好良く、花嫁姿の母はとても美しかった。祭壇に立つ両親のうしろ姿を見たときは、これまでの感謝の気持ちがこみあげ涙が溢れ出た。幸せそうな両親を見て、自分もいつか結婚式をしてみたいと思った。(長女・容子さん)

最初に今回の話を聞いたとき、「そんなすごい企画、あるわけがない」と信じられない気持ちだった。結婚式については大体どのようなものか予想していたものの、実際は想像を絶するほどの素晴らしいものだった。親の結婚式に立ち会うなど、人生ではまず経験しないこと。とても貴重な体験をさせてもらった。(長男・佳正さん)

これから結婚するふたりへメッセージを

みんなへの感謝のためにも
結婚式はとても大事な節目

最近、結婚式というものが軽んじられる風潮があるが、やはり形というのはいつの時代も大事な気がする。結婚式は、結婚するふたりと参列者、互いが感謝と祝福の気持ちを交換する貴重な時間。これからの若い人たちにも、絶対に結婚式をして欲しいと思うし、親世代がその良さを伝えていくことも大切だと感じる。(美佐子さん)

結婚式は「これからの結婚生活に対する覚悟と心構え」をする上で、大事な節目だと思う。女性だけでなく、男性にとっても重要なもの。みんなの前で結婚を誓ったという経験が、その先の人生で何か困難に直面した時に、ひとつのバネになるのではないだろうか。そういう意味でも、結婚式をもっと大切にして欲しい。 (正録さん)