イヤタカグループ創立40周年記念特別プロデュース。40年目の結婚式

イヤタカグループ

新井袈裟光さんゆう子さん

【挙式会場】聖セシリア教会 【挙式日】2013年10月27日

 ふたりの出会いは千葉県だった。袈裟光さんは高校教師、ゆう子さんは特別支援学校の教員として勤務していたころ、互いの同僚を通じての出会いだった。その年の秋に結婚し、それから40年。ともに定年まで教員を務め、退職。現在、ゆう子さんはご自身の母親の介護のため、故郷鹿角で生活し、袈裟光さんは千葉でひとり暮らし。この日、ふたりの人柄が表れた、笑顔溢れる温かい挙式が執り行なわれた。

WEDDING  挙式

白塗りのまま着たドレス姿
残念に思っていたお色直し

 応募したのは奥様のゆう子さん。新聞記事を見て、ふと自分たちが結婚40年であることに気がついたという。「楽しそうだから応募したら?」と、3人の姪たちに後押しを受け、締め切り間際に応募のハガキを投函した。「年ごろの姪っ子たちに、オシャレをする場所を作ってあげたいなっていう気持ちが強かったんです」と話すゆう子さん。お母さんの介護をしているゆう子さんの元を頻繁に訪れ、手伝って励ましてくれる姪っ子たちへの感謝の気持ちが伝わってくる。「とはいえ、やっぱりこの年齢で恥ずかしい気持ちもあったんですが…」とゆう子さんは照れて笑う。

バイオレットのドレス姿で
お色直しの"仕切り直し"

 ゆう子さんは、40年前に挙げた結婚式で「和装の白塗りのメイクのまま、自分で用意したドレスを着た」ことが心残りだった。そんな気持ちを胸に、今回はまるでヨーロッパの貴婦人のような深いバイオレット色のドレスをチョイス。そして袈裟光さんは光沢のあるシルバーのタキシード。40年前のお色直しを仕切り直したい。ドレスの色に合わせてヘアメイクにチークや口紅の色を選ぶと、とても嬉しそう。完璧なヘアメイクでドレスに身を包んだゆう子さんの瞳は、少女のようにキラキラと輝いていた。

母には当日までナイショに
驚きと笑顔に包まれた挙式

 前日、鹿角から母を連れて、大仙市協和に住む妹夫婦のもとへ。母には「お祝い事があるから」とだけ伝え、挙式の話は伏せておいた。妹夫婦、ふたりの姪、知人、そして母が参列し、いよいよ結婚式が始まった。パイプオルガンの音色が響き、扉が開く。ふたりの姿が見えると、お母さんの表情は驚きとともに、ぱぁっと明るく輝いた。ふたりは微笑みながらゆっくりとバージンロードを歩いていく。ステンドグラスから光が差し込み、ふたりを温かく包み込む。微笑みながら神の前で誓う娘を、嬉しそうに見つめる母。そこには、互いを思い合う家族の温かい気持ちが溢れていた。

INTERVIEW インタビュー

企画を知ってどう思いましたか

知人の言葉が勇気をくれた
「楽しまなくちゃ!」

新聞記事を見て「面白そう」と思った。自分たちがちょうど40年ということにも気付いたが、恥ずかしいなという気持ちが強かった。でも、姪たちを喜ばせたいという気持ちもあって締め切り間際まで悩んで応募した。直前にやっぱり恥ずかしいなと思ったが、知人(妹夫婦の隣人)が「この歳になったからこそ、何でも楽しまなくちゃ!」と言ってくれたことで勇気付けられた。 (ゆう子さん)

やらない理由はないと思って賛成した。でも、彼女が応募したことは意外だった。姪たちに後押しされたとはいえ、どこかで「もう一度やりたい」という気持ちがあったんだろう。(袈裟光さん)

結婚式を挙げてみていかがでしたか

誓いの言葉で振り返った
40年ともに過ごした日々

前日に挙式のことを知った知人が「出席する」と言ってくれていたが、本当に挙式に来てくれたことに感激した。 出席できなかった妹や姪からもメールなどでやりとりし、楽しんでもらえた。当日に至るまで、多くのスタッフの方々にお世話になり、本当にありがたいと思う。(ゆう子さん)

式で牧師さんが言った「相手を思って」という言葉に、自分たちの40年を振り返った。他の人の式に立ち会うのとは違い、自分が主役となると、言葉の重みが違う。40年前なら将来に向かう訓示だけど、今では過去を振り返ることへ繋がる。受け止め方が違うなと思った。これからは、式で言われた言葉をしっかりと受け止めて、過ごしていきたいと思う。(袈裟光さん)

これから結婚するふたりへメッセージを

けじめを付ける大切な儀式
幸せを共有して欲しい


最後はスタッフも一緒に笑顔の記念撮影

結婚式はふたりだけが幸せになるものではないと思う。周りにいる大切な人たちと幸せを共有できるものだから、ぜひ挙げてもらいたい。(ゆう子さん)

「けじめ」という意味で、やっぱり挙げるべきだと思う。簡素でいいから、周囲へ自分たちへの意志を見せることで、周りの人たちに祝ってもらえる。そうすることで、自ずと「責任」が生まれるものだ。そして自分のなかで区切りを付けて、結婚生活をスタートさせるために必要だと思う。式を挙げれば、離婚なんて簡単にはできなくなるはず(笑)。(袈裟光さん)